ベン・ウィショー 『My Brother Tom』

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さて、Brideshead Revisited(情愛と友情)を鑑賞したあとは拍車がかかり、DVDやyoutubeなど手当たり次第、何から順番にみていったのか、全然思い出せない…。昨日の海老蔵さんからヒントを得て、ベンの坊主姿を振り返ちゃおう…。意外とベン、幾度となく潔く坊主になってる。Brideshead Revisited(情愛と友情)の最後のシーンもそうだけど、あの時点でキーツを演じる事が決まっていたにもかかわらず、自分から申し出て刈り上げちゃったとか。監督もドッキリしたようなのだけど、やっぱりそのあたりベンって思いっきりがいいわ。男前☆

ベンが19~20歳頃の学生時代に撮影されたDom Rotheroe監督作品『My Brother Tom』。官能的で、ショッキングで、とてもとても痛い映画。ベンはこの役でBritish Independent Film Award 2001を受賞。ベンの末恐ろしさが伺われる、体当たりの演技が見もの。

ベン演じるトムは、誰にも言えない秘密を持ってる高校生。自分の誕生とひきかえに母親を亡くし、父親と二人暮し。他の同級生とも交わらずに森の中に自分の居場所を見出している。ある日、その森でジェシカという隣の高校に通う女子高生と出会い、二人の間で不思議な関係が芽生える。森で毎日のように、放課後二人で時間を過ごし、他の誰ともわかり合えなかった疎外感、心の痛みなどを分かち合う。時には真夜中に家を抜け出し森で会い、真っ裸になって、動物の真似をしたり、じゃれあったり、思いのまま自分をさらけ出す二人。

『僕らは双子だ』僕らは二人でひとつ…ジェシカも言う『あなたは私…』。

しかし、ある日ジェシカは、トムが隠していた唯一の秘密を知ってしまう。秘密を知られたトムは動揺し、ジェシカの前から姿を消す…。しばらくしてトムは再びジェシカの前に姿を現わすが、すでに歯車が狂いはじめ、もう元の二人には戻れないことを知る。そして、トムが選んだ道は…。

あー、これ以上は語れない…。この映画を見て、まだ癒えてないと言ってもいいかも。
でも、森での二人の無邪気なシーンは本当に素晴らしいし、次の瞬間に何を仕出かすのかわからない、危なっかしいトムの飄々とした狂気の中に、当時の若いベンが見え隠れするようでドキドキする。
何よりビックリするのが、当時トムと大して年齢が変わらないベンが、こんな難しい心理を持った役を理解し表現したってこと…本当にすごいな。

Comment

lily0708

lily0708 さん、はじめまして。

彼が17歳のときの映画デビュー作『The Trench』からはじまり『The Escort』『Layer Cake』などなどすべて、多分アマゾンなどを通してDVDを購入できるはずです。リージョン・コードも英国と日本は同じなので観られると思います。実際に知り合いなど、こちらで購入して日本へ持って帰った人何人もいます。

彼が子供の頃から抱いているという『自分はどこにも属してないOutsider』…というような感覚は、アーティストには欠かせないものだと思いますし、そういう彼の葛藤を含めた内面に共感できるという人たちが彼のファンには多いのではないでしょうか?

彼のセクシャリティーについては色々憶測が飛んでますが、ビジネスライクに言ってしまうと、そういう曖昧さ自体が『ベン・ウィショー』という商品になっていて、その曖昧さが観るものに対し、筆舌に尽くし難い何かを感じさせるほどに昇華してる感じもあり、あえて言わなくっていいな…と。別に私生活を売り物にしてるセレブじゃないんですものね。役者だし、表現するものが美しければそれで良し。何よりも、下手なラブコメとかに出なくってもいい位置を確立できているのが頼もしい!彼という役者に巡りあえたのは宝物ですね。

No title

007 SKYFALLを観て、BENを知りファンになった新参者です。その後「Perfume」、「Cloud Atlas」と続けて観ましたが、天才的な演技力を持ちつつどこか瞳に暗さを秘めている気がするBEN。(トークショー等を見ている時・パブリック・フォトでも感じます。)誤解を招く発言はしたくないですが、私自身、彼はゲイかなと思います。(でも、そんな事は私にとって天才的な役者さんと出会えた幸運に何の関係も無い事ですが・・)。ただ、性的にマイノリティー(?)である人間としての苦しみを感じているのかと勝手な想像をした事は有りますが。今、日本で上映されていない(DVDにもなっていない)BENの過去の出演作を見たいのですが(「My Brother Tom」,「 Bright Star」 そして個人的に大うけしちゃった「Love Hate」)をどうやって観られるか是非教えて頂けたらと思っていますので宜しくお願いします。(Amazon UKで購入出来るのでしょうか?ただ、日本とイギリスではDVDのシステムが違うので普通には見られない気がするのですが・・

森の妖精

ロウソクを点した矢印も、とても素敵でしたね。チョークで書いたファンキーな道案内でジェシカの心がほぐれていったのでしたっけ?トムのお茶目で、ロマンチックなキャラクターがこちらを笑わせてくれると同時に、とてもせつない…。トムは本当に森の妖精だったのかもしれませんね☆

No title

はーやさんの記事を観て、久しぶりにMy Brother Tom のDVDを取り出して観ました。おっしゃる通り、痛い映画なので、私にとって実は年に2~3回体調のいい時にしか全編観られない作品です。(クリミナル・ジャスティスもそうですが・・)

どこかの書き込みで「ベンは小さい頃 ugly child だった」というのを見ました。その ugly という中には不気味というか、何を仕出かすかわからない、という大人が抱く不可解さも含まれていたのではないかとさえ思われます。

そういう、末恐ろしさ、不気味さ、底知れなさがまたベンの持つもう一つの魅力なのだということは否めません(笑)

唯一無二=稀有な役者=ベン です☆

でも、この映画の森の風景、池に映る空の雲の動き、鳥のさえずり、ブラックベリー、・・・美しいです。心の奥深くまで傷ついた若いいたいけな二人の清さも・・・。

あの、色んなもので作る森へ案内のための矢印も好きです。

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