ベン・ウィショー 『The Pride』 in NY

The Pride_1

The Pride_2


先のブログでちょっと書いた、ベンのNYオフブロードウェーデビュー作『The Pride』
(@Lucille Lortel Theater)を観てきました!2月19日と21日の2回。

この芝居は2008年11月にLondonのRoyal Court Theatre Upstairsで初演され、俳優でもあるAlexi Kaye Campbellによる脚本で、昨年のオリビエ脚本賞に輝いた、とてもユニークな趣向の作品。今回NYではキャスト4名を総入れ替えして、1月~3月にかけて再演。1950年代と2008年の違った時代において、ゲイ、そして彼らを取り巻く社会背景を交差的に描き、メインになるキャスト3人(Hugh Dancy=Philip, Ben Whishaw=Oliver, Andrea Risborough=Silvia) は、両方の時代において30代の別人物ではあるが同じ名前を共有する。

1950年代ではPhilipとSliviaは30代の夫婦であり、PhilipはOliverと出会ってしまったがゆえに、抑えていたゲイとしてのセクシャリティに苦悩する。一方、作家であるOliverは性に対して閉鎖的な世の中で、ゲイである自分自身を覚悟を持って受け入れている、と同時にPhilipへの愛を正直に表現するが…。

変わって、2008年でのPhilip(写真家)とOliver(ジャーナリスト)はゲイのカップルという設定。Oliverの他人との匿名セックス行為に辟易するPhilipが別れ話を持ち出し、二人共通の女友達Silviaの助けとともに自分たちの関係をそれぞれ考え直す。

俳優たちの演技はもちろんのこと、巧みなセット及びライティングなどの演出とともに、50年という時を隔てた2つの時代が無理なく舞台上を行き交い、メイン3人のキャラクターが時代は違えども、共通する人物エッセンスを次第に放出させていく。このあたりの脚本設定が最後のシーンにおいて発せられるセリフの中の『キーワード』とともに、二つの時代に生きる別人物であるであろう3人それぞれが、不思議と重なりあうようになっていき、ちょっとしたパズルが解けるような感覚になり、ハッとさせられた。舞台上での時代の交差については、あからさまな暗転による場面転換ではなく、次の場面のキーになる人物が静かに登場し、バックの効果音などとともに設定が移行していくという方法で、混乱したという意見もありますが、私にはとても心地よく、スマートな演出(Joe Mantello)だと思いました。

芝居を観る前は、HughとBenって二人ともどこかタイプが似ていて、舞台にメリハリがつかないんじゃないか…なんて勝手な想像を私はしていたのですが、全く心配御無用でありました。Hughがやはり若干年配の貫禄&抑制の効いた力強い演技を披露する一方、ヒラヒラと舞うような、ベン演じるOliverがなんとも愛らしく好対照。映画『Brideshead Revisited』のSebastianを彷彿させる感じもあったかな。

今回改めて思ったのが、ベンがひとたび声を発する度に『彼は本当の舞台人なのだ』…ということを感じずにいられないということでした。1950年代の閉鎖的な時代を感じさせる会話シーンでの、彼の硬めながらもリズムある声の艶といったら。一方、2008年でのダークな性癖のあるという設定のOliverは、わがまま女王様チックな雰囲気も醸し出しつつ、どこか憎めないバブリーでお茶目なゲイ。Philipに対して『I am Irresistible?(僕から離れがたいでしょ?)』ってセリフがありましたが、まさにそんなOliverの個性が、Ben本人のミステリアスな個性とミックスして目が離せませんでした。

終演後、出待ちをし、彼の『Thanks for coming!』など暖かい応対とともに、プログラムにサインを貰い、彼のキラッキラな目ヂカラに圧倒されながらも、最後に…寒い夜でしたので…背中をさすりあってハグハグ&ほっぺキスを頂戴し、心もカラダも思いっきり温まりましたっ。 あのとろけそうな夜をもう一度~♪

あー次の舞台が待ち遠しい~。 Ben, You are truly irresistible!



Comment

こんにちは、うららさん

そうですね、日本では『Bright Star』がついに公開!ということで、ドキドキですね~☆
ファンの間では賛否両論あるフィルムですが、ベンも言っていたように、彼の役者人生の今のところのハイライトである作品には変わりないと思います。

でも、やはりもう少しキーツ寄りの作品であったらなああーと思ってしまいますね。まあ、もっとベンを見たいだけなんですけど(笑)

私の方も『The Pride』の鑑賞記については、なんだか思いがまとまらず…って感じでしたが。。またの機会にさらなる思いを綴りたいかなっ!とも思っております♪

No title

おぉ、よくぞ書いてくださいました、はーやさん♪

私も3月に観て書こう書こうと思いながら、溢れる思いがまとめきれずにまだ感動のうねりの溶液の中に浸っております。。。 はーやさんの記事でまた胸キュンせりふやベンの声がいろいろ蘇って☆☆☆・・・

(それに加えて今は『ブライト・スター』の日本公開もあってそっちに染まり気味・・・。染まりやすいワタクシ。。。笑)

映画のベンを観るのはDVDなどで繰り返しが効くけれど、舞台のベンは本当に raw で irresistible でプレシャスそのもの です。

あー、私も本当に次の舞台が待ちきれない!!

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