The Danish Girl (リリーのすべて)を観て

the danish girl poster

You make me beautiful. 《君が僕を美しくさせてくれる》

女性としての人生を歩み始めようとするリリー(アイナー)が
妻であるにゲルダに放った言葉が胸にささった。

自分を受け入れ、理解し、優しく包んでくれようとするゲルダの存在が
どれだけの強さや輝きをリリーの人生にもたらしたか。

そして葛藤しながらも「リリーのすべて」を受け入れ、
心身ともに解放してあげようとするゲルダの勇敢さ、美しさにホロリ。

エディ・レドメイン演じる、リリーの可憐さ、透明感、はかない表情に
目を奪われたし、それ以上に、アリシア・ヴィキャンデル演じる
ゲルダの人間性、男前さにホレボレ。私は彼女に完全に感情移入した。

そんな二人の姿にグイグイと惹き込まれていったので
ベン扮するヘンリックが出てきたときには
「あっ!そーだった、ベンも出てたのでしたー」と、この映画を観る当初の目的は
どこへやら、いきなり変な違和感を感じてしまった中、当のベンも、
淡々と「そのまんまベン」な調子でちょっと肩透かし(笑)というか
彼の素が=役作りほぼナシ=、いい意味で出てた役だったような。
それはヘンリック同様、自分自身を堂々と受け入れ、オープンにしている自信が
見事に役に投影していたのかも。

実話を基にはしていても、1920年代という時代背景からして
映画では、かなり描写を端折ってるのではないか、
きれいに描きすぎてるのではないか。
アイナーとゲルダの心の葛藤や社会的な実情は、
もっともっと複雑だっただろうと想像。

自分らしく生きることの、葛藤、勇気、美しさ…。
愛にも色んな形があり、日々様々な愛が生まれ、愛の形も変化したりする。
リリーとゲルダが育んだ愛や生き様を
映画を通して少しでも触れることができて感謝。

henrik.jpg


lily elbe
Lili Elbe (Einar Magnus Andreas Wegener)

gelda.jpg
Gerda Gottlieb


Comment

blueivyさん

Ex Machinaは、観ておりません…が、すでに、他でも主役級で出ていた
女優さんなんですね。

ベン、役づくりはもちろんしているのでしょうが、本当に頼もしいくらいに、
自然な空気感を漂わすベンだったような気がします。
ある種、カメオ的に使われるようなパターンが最近多いような?
それだけ、彼の存在が引っかかってる製作者が多いということなのでしょう♪

今回のNYブロードウェーでのチャレンジは、今までの枠を超えてるものだと
思いますが、彼がこの先どう変わっていくのか本当に見ものです☆

No title

私もすっかりゲルダに感情移入目一杯してみてました。(彼女のEx Machinaご覧になりましたか?)ベンさんはちゃんと仕事してるけど、ほんとそのままですよね。笑 力の抜け具合がちょうどよくて安心してみれました。夏までるつぼ、評判も良さそうだし、これでまた一皮むけるような予感が。過渡期のベンさんも目が離せませんね。

SPUTNIKさん

気負いの全くない演技を考えると
あの道端のフィッシュマーケットの新聞紙被った
性別を超えちゃってるような女性たちの迫力も凄かった!(笑)
あの方たちも、かつてはThe Danish Girlなのですよね。

ヘンリクという存在は、架空というか
映画化にあたり、あえて登場させた人物のようなので
ベン自身が、役への想像力を膨らませたり
また、制作者側もベンという役者の持つ
独特の存在感を期待したのもあるのかしら。

あの様式美の空間の中で、確かに良い意味で異質、
ほんわりと本当に不思議な感覚に陥ったのは確か。

そして、あのベレー帽の伊達男ヘンリクとはうって変わり
ブロードウェー舞台でのプロクターは、ヒゲもじゃで今までのないほどの
男っぷりとか。とても好評のようですし、これからの新たなステップになって
いくのでしょう。どんな変身をしていくのか、まーだまだドキドキさせてくれそうな
ベンです☆

肩の力の抜け具合

原題の「The Danish Girl」はゲルダに対しての意味が大きかったのかな・・と。

肩に力の入る役が揃うこの作品で、ウィショさんは唯一その気配を感じさせなかった。
むろん彼なりの役作りをしていたと思いますが、それをいなした演技で
頭ひとつ抜き出た余裕すら見えたように思います。
短いシーンだったけれど、気負いないなぁ〜と。
若手二人が暑苦しく(良い意味で)演じている中、フワリと常温の水を飲み干すような。
そんな感覚をヘンリクに覚えました。

「7月のヴァカンスに備えてiPadで色々行き先を調べている時間が楽しい」って答えてましたね。
でも、もちろん今の舞台の事を最優先に考えているけど・・・と付け加えるあたり。
真面目だなぁ。


うららさん

「役作りナシ」っていうのは、言い過ぎ~ベンに失礼でした~です。(笑)
1920年代の背景において、ベンの醸し出す空気が、
なんだか現代的&インタビューなどで耳にしている、
いつもの彼自身の自然な口調のように思えてしまったといいますか。

その一方、エディ演じるリリーは、あのクラシカルな衣装、動作、話し方など
しっかり女性以上に女性を演じていた状態において
そのギャップが何かしらの違和感を私自身が感じてしまったのかな…と。

そういえば、ニコル・キッドマンがリリー役の予定だった…
みたいな話がありましたね。でも、あの役はやはり男性が演じないと
意味がないような。ニコルみたいなキリリとした美しい女性が演じたら
単なる男装のじゃなくって女装の麗人ということばかりが目をひいて
本来のストーリーを伝えられないような気がする。
エディーは本当にはまり役だったと思いますが、それでも
美しく可憐に描きすぎてるような気がしましたし。
とはいえ、エディが創り上げたSWEETなリリーは素晴らしかった。

BAFTA の London Spy のQ&Aでは、そんな発言がありましたか。
そういう想像力&創造力の無い、無意味な質問はやめて欲しい~!
ウォシャウスキー監督ですが、弟アンディもリリーと改名して
女性になり、ウォシャウスキー姉妹になったそうですね。
様々な心身的、社会的困難を勇敢に乗り越えて、
自分に正直に生きることを選ぶ方たちに頭が下がります。

透明感も卒業?

アリシア・ヴィキャンデル、本当に男前でしたねー☆☆

ベンには、私は違和感までは感じなかったのですが、「ああ、こういう風に演じる時に来たんだなあ」と思ってみていました。

あれはあれで、ベン、役作りしたんだと思います。(The Hour の時のフレディーみたいな感じ加味・・・)arrogant で キザで伊達者で、ベレー帽をかぶりそうな、ぐいぐい来る奴。。。
そこに、同性愛者というジェンダーが着いてきて、上記の見せようとする自信と、私生活で生まれてきた成長が相まって、ああなった?

そして、ここではエディ演じるリリーが主役なので、透明感や華麗さや揺れる繊細な魂、みたいなものは横に置いておいた?

と思いました。

ベン自身、そこを卒業して演技でも次に行こうとしているような・・・?

BAFTA の London Spy の Q & A で、バカな質問する人がいて、「あなたは、このLondon Spy に出て、The Danish Girl にも出たわけですが、transgender についてどう思いますか?」みたいな。それに対してベンは、「さあ、それは僕はわかりません。僕がやった役は transgender ではありませんので・・・」と答えていました。

どちらにせよ、こういう題材がこうやって王道の役者を使って、堂々と撮られるようになったのは、我々の世界も少しは成熟した?(もとは、ニコール・キッドマンのプロジェクトで、当初は彼女がエディの役やるはずだったらしいですが。そういえば、エディが日本に来ていた時のインタビューで、役の獲得について、「いつも簡単ではない。これにしたって、リストの自分の前の人が降りたから僕に回ってきた」みたいなこと語っていましたね。

さあ、ベン、「Cruible が終わったら、ホリデー!」とラジオ番組で言っていました。あと4カ月(もう1カ月経った!)、頑張れ~☆☆

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