『4.48 Psychosis』 by Sarah Kane

b0128412_6492218.jpg

ベンが影響を受けた劇作家として名前を挙げていたSarah Kane。数ヶ月前になるけれど、その彼女の作品『4.48 Psychosis』をポーランドの劇団 TR WarszawaがロンドンのBarbican Centreで再演とのことで行ってきた。

Sarah Kaneは、この作品を最後に10年ほど前、20代の若さで自殺してしまった。
彼女の死後約一年後に、Royal Court Upstairsで初演されたというこの作品は、彼女の死に至るまでの苦悩の数々…ひどい欝で自殺未遂も数回など…激しいまでに赤裸々に描かれている。ここまで自分のことを客観的に芝居として書いているにもかかわらず、最後には、やはり死を選んだ彼女。芝居を観ていても、深いところまで感じとることができず、傍観しかできない自分に気がついた。

舞台セットは、シンプルな大きいテーブル&椅子、人ひとりが、中で多少の身動きできるほどの肩幅より少し広めの幅で高さ2.5メートル位ある細型ガラスケースが舞台を左右に仕切るように置かれており、舞台後方奥には公衆トイレにあるような無機質な洗面所が整然と並ぶ。そして時折、セリフの中でのキーワード=薬の分量を現す数字が電子掲示板を通して上下に映し出される。シンプルでありながら、どこか静なる近未来みたいな印象も醸し出すセッティング。

その一方で、役者は叫び、転がり、血を流しながら全裸での独白へ。とにかく、自分を吐き出して、命を絶つことで、すべてのしがらみから逃れられる、自由になりたい…という強迫観念だけで書き上げた脚本なのだと思う。
また他の演出で見てみたいと思わせる作品であるが、日本では飴屋法水氏の演出で数年前に公演されたとのことである。ちなみにタイトル『4.48 Psychosis』というのは、Sarahが何故かいつも同じ時刻4:48amに目覚めてしまうことからつけられたそう。

まだ多感な十代だったベンは、この作品から何を感じとったのだろう…とても気になる。

Comment

うららさん

本当に玉三郎さんは存在自体がこの世の方ではない印象をうけますよね。

動物的で「一番自然で最小限のことをすることで最大限にその役柄を表わす」のが芸というのは、あえて役作りなどせずに、自分から湧き出るものをひたすら信じて、表現するっていうことなのかなあ。それで見る人を惹きつけずにいられないのですから、やっぱり天性ですよね。と、同時に色んな人が、ベンはカメレオンだ~っていう発言があるように、ベンも動物的感性で、どんな役でも無理なくスッと入っていってるような感じがしますよね♪

奇跡の才能って

いうか、運命っていうか、孤高の魂の人って本当ににいるのですね!

Sarah Kane には直接関係ないのですが、おとといザ・スター☆という坂東玉三郎の番組を観てこの世にあのような人が存在すること自体が奇跡のように感じて、何だか神に感謝せずにはいられないくらいだったのですが、色々ベンと共通点があるなって思いました ♪

一歳半からとにかく踊ることが好きで踊りまくっていた。14歳で正式に守田勘弥の養子になって本格的な芸の道が始まった(ベンも14歳からですよね・・・?)とか、運命的な役者人生の始まり。今や世界から愛される珠玉の至宝のような存在☆

玉三郎自身の芸というものの捉え方が、自分で<動物的>って言ってた。「一番自然で最小限のことをすることで最大限にその役柄を表わす」のが芸、みたいのこと言ってた☆☆☆

(なんと最後にはファンだという、3年膵臓病で入院していたという玉置浩二、とぶっつけ本番で歌のデュエットまでしたのよ!玉サマ♪♪♪)


この舞台のセットの写真の色めがとても好きです*
私も10代で観てこのような演劇人に到達したと言ってるベンて本当に何者?とまたも驚愕!ですが、究極の痛みとか悲しみが彼に何かを訴えるのだということだけは解ります。
Sarah Kane の人生が痛すぎて凄そうですが、機会があったら観ようと思います。(ロンドンは刺激的で本物の舞台が目白押しで本当に羨ましい!)

Comment Form

Only the blog author may view the comment.

Trackback


Use trackback on this entry.

Search form